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中国と私

3人の偉大な中国人女性(浙江・黒龍江・雲南)

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3人の偉大な中国人女性

私の中国経験をふりかえるうえで避けることのできない女性が3人います。浙江女性、黒龍江女性、雲南女性の3人です。彼女たちへの謝意を表して印象的な思い出をまとめています。

浙江女性

浙江省出身の中国人女性S.J.さんは、2004年に初めて渡中するきっかけを私に作ってくれました。彼女は大学院の同僚たちのなかで輝いていました。大学で勉強した後によく一緒にラーメンを食べに行きました。

一度だけ彼女にラーメンを奢ってもらったことがあります。その時、「来日して3年間、中国人男性でも日本人男性でも食事は全て奢ってくれました。私が男性に奢ったのは今日が初めて」と述べました。彼女が嫌みのつもりでも私は非常に光栄でした。

帰国後の彼女は、私が会いに行くたびに遺跡や飲食店をいろいろと案内してくれました。とくに河姆渡遺跡の存在は衝撃でした。紀元前5000年~6000年頃の稲作が明らかとなった遺跡です。

私が浙江省に行ったのは、2004年と2005年の両年で10回ほどに及びます。視野の狭かった私に、浙江女性は中国のもつ歴史的な広がりや地理的な深み、そして中国映画・香港映画を詳しく教えてくれました。

少し残念なことに、後につき合った黒龍江女性に「いずれ私が中国へ連れて行くので、浙江省の写真はすべて捨てなさい」と言われ、真に受けてすべての写真を捨ててしまいました。人物写真はともかく風景写真は別れても残しておくべきです…(笑)。

黒龍江女性

黒龍江省出身の中国人女性W.K.さんは、自身の育った黒龍江省の斉斉哈爾市や哈爾浜市での人生史を惜しみなく語ってくれました。彼女は10歳ほど年上だったこともあって、彼女の話からは激動の中国史の一端が垣間みられ、とても重みがありました。

今でも驚嘆するのは、毛沢東の死後に哈爾浜市内に記念館を作るとのことで、高校生だった彼女が史料編集の一員に抜擢されたことです。毛沢東の手記の解読はほぼ全て彼女に一任されたそうで、定期試験の度に斉斉哈爾市内の高校へ1週間だけ戻ることが許されたというハードさ。それ以外は勤務時間を超えて毎日夢中に手記を読み、数ヶ月が経った頃には毛沢東の手記から筆力やニュアンスの変化を読み取ることができたと言っていました。

私は今まで日本人の日本史研究者たちとしばしば話をしてきましたが、史料を読み込むうちに夢にまで史料が迫り、その内容が夢で解明される場合もあったという鬼気迫る経験を語った者は誰一人としていませんでした。同じ経験のある私としては非常に嬉しかったことを覚えています。

記念館の正確な名前を聞きそびれたまま別れましたが、今の毛沢東同志視察黒龍江省紀念館(単に毛泽东视察纪念馆とも哈尔滨革命领袖视察黑龙江纪念馆とも)だと思います。同館は文化大革命終結の1977年に開館し、そのとき彼女は17歳か18歳だったことになり、話と合致するかと。時間や自分を忘れて対象史料に没入する醍醐味を彼女は教えてくれました。

彼女の育った黒龍江省が気になり、私は2006年9月に斉斉哈爾市と哈爾浜市を訪れました。中央大街や731部隊遺跡に行き、外気の寒さと歴史の熱さに挟まれた思いをしました。時間が余ったので立ち寄った中共満洲省委機関旧址で不思議なことが起こりました。閉館直前で慌てて入址し、前日までに買っていた「哈尔滨览胜」という哈爾浜案内書を館内の人に見せたところ、「あなたの尋ねたこの旧址の箇所を書いたのは私だよ」と教えてくれました。

これをきっかけに、私たちは英語と筆談で会話を進め、哈爾浜に来た経緯などを伝えました。しっかりとコンタクトを取れば良かったなと思います。

「哈尔滨览胜」刘云才・邢晓莹主编、哈尔滨:北方文艺出版社、2006年6月

「哈尔滨览胜」刘云才・邢晓莹主编、哈尔滨:北方文艺出版社、2006年6月

雲南女性

いま私には雲南省昆明市出身の妻がいます。2011年に出会った当初は、省名と市名を聞いたことがあるだけでした。それから少しずつ知っていくようになって、今では、雲南省も昆明市も文化・歴史・自然が凝縮している印象です。

部屋では本縫ミシンとロックミシンが賑やかに動き、旗袍、アオザイ、着物リメイクのドレス類が並んでいます。また、土と食材と効用の知識を有機的に繋げて実にいろんな料理を作ってくれます。不安定な家計収入でも日常生活を楽しく過ごせてきたのは妻のおかげです。

自分勝手な私ですが、幸いに妻は今でも婚姻関係を続けてくれています。このサイトは中国の思い出であると同時に、コロナ禍にあっての妻とのリスタートのきっかけや私の新たな中国経験のきっかけになれば良いなぁと思っています。中国と私との関係は、今後ますます雲南省や昆明市と私との関係になっていきそうです。また、これらの地域以外にもいろいろと中国を知っていきたいです。

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