外来語(餃子とコーヒー)の面白さ:日本語教師養成講座から

世界史

外来語(餃子とコーヒー)の面白さ

日本語教員養成講座から語彙論から外来語の面白さを調べてみました。今回の語彙論を復習して、とくに面白いと思った語種は外来語です。なかでも、出自の複雑なギョーザ(餃子)とコーヒー(珈琲)には興味津々。

そこで、これら二つの言葉を語彙論の角度から調べてみました。

ギョーザ(餃子)

ギョーザは語彙論において外来語に区分されます。近現代に中国などの外国から入ってきた言葉だという認識にもとづいています。

現物のギョーザの普及

ギョーザは中華料理の一種で、中国から日本へ伝来した食べ物です。日本の民衆に普及したのは1945年の終戦がきっかけです。中国東北部の満洲地域にいた日本人が帰国しはじめて、日本で広めていきました(詳しくは「餃子の歴史 | 豆知識 | 餃子情報館 | モランボン 手作り餃子サイト」をご覧ください)。

中国語では「饺子」と標記し、日本語で読むと「こうし」。

ギョーザは中国の東北部でよく食べられています。それで中国語のギョーザの発音に近いと思われがちです。しかし、実際は「Jiǎozi」と発音します。カタカナでは「チャオツ」くらいの発音になり、ギョーザの読みとは大きく異なります。

言葉・発音のギョーザの由来

ギョーザの発音は、中国東北部の方言か朝鮮語が由来だと考えられます。

一説には、山東省の発音「ギァオヅ」を由来とします(餃は飴!?今日は「漢字の日」です。皆様の今年の漢字はなんでしたか♪ | 餃子工房RONブログ)。

別の説には朝鮮語を由来とします。現代朝鮮語では「ギョジャ」、そして、中国側の朝鮮国国境付近で「ジャ」は「ザ」と発音する傾向があり、「ギョザ」と言われるそうです。このような経緯から、遼寧省・吉林省地域の中国朝鮮族の発音が由来かと考えられそうです。この点は「「餃子」は日本語で「ぎょうざ」と読みます。しかし中国語ではぎょうざの事を「ヂ… – Yahoo!知恵袋」で丁寧に書かれているので、あわせてご覧ください。

コーヒー(珈琲)

餃子では現物と言葉の違いをもとに、いろいろ調べました。コーヒーも同じように調べていきます。

現物としてのコーヒー

現物としてのコーヒーの由来は次のようにいわれています。

日本へ伝来したのち、コーヒーは外国人居留地で医薬として応用され、17世紀には長崎の娼婦が興奮剤として使用したことにより広まっていった。https://goodcoffee.me/column/interview/history-of-coffee-in-japan/

コーヒーは外国人居留地(長崎の出島)において普及した程度に留まったようです。

上述ページでは喫茶店とコーヒーが結びついたのは1888年のこと。1907年には日本とブラジルとの間でブラジル産コーヒーをはじめとする日ブ貿易活性化の条約が締結されたことから、ブラジルへの日本人移民が急増します。

日本語教師養成講座では日系外国人の帰国者について定住資格を与えるなどの措置が取られていますが、ブラジルからの帰国者が結構多い背景には、上述のようなコーヒーに関わる事実があったと考えられます。

言葉・発音のコーヒーの由来

コーヒーは外来語の一つです。江戸時代にオランダから現物とともに入ってきました。コーヒーは「COFFEE」の音写と思われがちですが、日本に直接関係した経緯としてはオランダ語が重要です。

漢字の「珈琲」はオランダ語の発音に基づく当て字である。https://goodcoffee.me/column/interview/history-of-coffee-in-japan/

オランダ語から珈琲という当て字も作ったことになります。オランダ語でコーヒーは「KOFFIE」と表記し、「コフィー」または「コッフィー」と発音します。

ちなみに、最近とても流行っているカフェ巡りの「カフェ」はフランス語(café)やイタリア語(caffè)。私の推測ですが、近世のオランダの覇権に対する文化的抵抗や自国文化の工夫がフランスやイタリアなどの周辺諸国で活発化したのだと思います。現物のコーヒーではオランダにかなわないから、コーヒーを店内や店外で飲む習慣を文化的に推進したのかと…。

そこで、フランスやイタリアを度外視してオランダを直視すると、「では、オランダ語と英語の関係は?」という疑問が出てきます。かつて建国前のアメリカ合衆国の一部は、オランダの植民地でした。オランダから現物コーヒーが持ち込まれて、KOFFIEがCOFFIEとなったのか…。

調べてみるもんですね。

建国前のアメリカ(合衆国)上流階級では紅茶が日常的な飲料でした。そして、

ニューヨークがオランダ領だった時代(1624〜1664年)にコーヒーがオランダから輸入された可能性がある…http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/wonderland/book/87trivia

その後にオランダの衰退とともにイギリスが主な宗主国となったアメリカでは、継続して紅茶を愛飲したそうです。コーヒーは副次的な位置のようです。

ところが、独立戦争のときに反英(対イギリス)の動きからコーヒーが主流になっていきます(詳しくはこちら)。すると、国産コーヒーを作る前にオランダ産コーヒーが存在した事実が重要になってきます。以上の経緯をふまえると、COFFIEはKOFFIEが語源となりそうです。

おわりに

コーヒーに関する記事はこちらこちらを参考にしました。分かりやすく説明されているので、ぜひご覧ください。

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