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日本語教師養成講座

古代朝鮮語にみる奈良の意味とアイデンティティ:日本語教師養成講座から

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50歳になった2020年にセカンドライフを考えていこうと思い、2021年1月から日本語教師養成講座に通いはじめました。この記事では講座の復習をかねて、とくに面白かったトピックについてネットや文献を調査したことを記事にしています。日本語教員資格の取得をめざしている方や語学教育に関心のある方と繋がれれば良いなぁと思っています。

古代朝鮮語にみる奈良の意味:日本語教師養成講座から

古代朝鮮語にみる奈良の意味について、日本語教師養成講座の内容をもとに深く考えてみます。授業で奈良県郡山市の「郡」(こおり)が古代朝鮮語だったという話を聴き、私は奈良県の「奈良」そのものが朝鮮語から来ていると聴いたことを思い出しました。

先生にそのことを伝えると、奈良の発音(なら)は古代朝鮮語でいう「くに」とのことでした。古代都市奈良は日本の起源ですから、古代の論理が見えたようで衝撃でした。それでインターネットをいろいろ調べてみると、パク・ソンス氏(韓国学中央研究院名誉教授)の2014年の説で、百済人が建国した奈良は、韓国語で「国」を意味する「ナラ」を語源にしているとのこと。

日本史の根源と日本のアイデンティティ

この話は6世紀が念頭のようですから、古代奈良(倭国)が国号を日本と定めて、唐(中国)の則天武后から許可を得た7世紀へと日本史の根源が続いていくこととなります(この点はこちらにまとめています)。日本を作ったのが中国なのか朝鮮なのか、あえて分ける必要もありませんが、どうも時間的な整理ができていませんでした。でも、今回の授業をきっかけに、日本のアイデンティティが朝鮮から中国へと移ったことをしっくり理解できました。

また、飛鳥時代は朝鮮から中国へと対日影響力が変わってくる時期だと分かりました。藤原京や平城京へと中心地が移るにつれて、唐からの文化受容が進み、この影響が鈍化したのが平安京という流れです。

確かに、日本語教師養成講座の「国際理解」の講義でも、日本史をふまえて、

  • 飛鳥文化…中国(六朝・隋)や朝鮮半島三国(高句麗・百済・新羅)の影響
  • 天平文化…中国(唐)の影響

と習いました。

兪弘濬「日本の中の朝鮮をゆく 飛鳥・奈良編―飛鳥の原に百済の花が咲きました―」

最後に、次の本をゆっくり読んでみたいと思いました。兪弘濬「日本の中の朝鮮をゆく 飛鳥・奈良編―飛鳥の原に百済の花が咲きました―」橋本繁訳、岩波書店、2015年。

兪弘濬「日本の中の朝鮮をゆく」飛鳥・奈良編と九州編,、橋本繁訳、岩波書店、2015年

飛鳥・奈良と九州に朝鮮から伝来した寺社や遺跡を追い求める旅行記です。著者のワクワク感がよく伝わってきました。実家が奈良県橿原市の私にとって、とくに飛鳥・奈良編は朝鮮からの影響に絞った観点で楽しく読みました。

飛鳥・奈良編は第1部「飛鳥」と第2部「奈良」の2つに大別されています。ご参考までに、第1部のみ詳しい目次を下に掲載しておきます。

飛島・奈良踏査:渡来文化の足跡

渡来人の故郷、飛島/奈良時代の栄光

第1部 飛島

近つ飛島:百済人、加耶人の移民開拓史

  • 日本踏査一番地、飛島
  • 「安らかに宿るところ」から「明日の地」に
  • 近つ飛島
  • 羽曳野インターチェンジを過ぎて
  • 聖徳太子墓で
  • 渡来人とは誰か
  • 加耶の鉄と加耶土器
  • 阿直岐と王仁
  • 四世紀、日本史の謎
  • 古墳時代の前方後円頃
  • 朝鮮半島の前方後円墳
  • 銅鏡から鉄製馬具に
  • 騎馬民族説と「加耶文化展」
  • 近つ飛島博物館
  • 安藤忠雄の建築世界
  • 古墳時代の埴輪の世界
  • 竹内街道の向こう「遠つ飛島」に
  • 司馬遼太郎の『街道をゆく』

高松塚古墳と石舞台:渡来人神社に捧げる一輪のツバキ

  • 夢販売所
  • 飛鳥を考える
  • 高松塚
  • 高松塚古墳壁画の性格
  • 星宿の広場
  • 渡来人の故郷、檜隈、東漢氏
  • 渡来人技術者集団
  • 飛島時代の歴史
  • 仏教の伝来
  • 蘇我馬子
  • 石舞台
  • 蘇我満智と木満致
  • 石舞台の四季

橋寺と飛島寺:飛鳥の原に百済の花が咲きました

  • うどん屋の主人とタクワン
  • 聖徳大太子の誕生地、橘寺
  • 聖徳太子の一生
  • 遺隋使の派遣
  • 聖徳太子像
  • 善悪の二面石
  • 川原寺跡で
  • 飛鳥板蓋宮跡
  • 飛鳥寺の創建
  • 飛島寺の御配置
  • 止利仏師の飛鳥大仏
  • 舒明大王の百済大寺
  • 蘇我氏の没落と飛島時代の終末
  • 甘樫丘

斑鳩の法隆寺:私はそこに長く留まらざるをえなかった

  • 日本仏教美術の花、法隆寺
  • 法隆寺の再建・非再建論
  • 法隆寺の過去と現在
  • 松並木の進入路
  • 重厚な二層木造建築、中門
  • 法隆寺建築にみられる日本美の特質
  • 五重塔と金堂の非対称
  • 法隆寺回廊の人間的趣
  • 五重塔と金堂室内部の仏像
  • 止利仏師の釈迦三尊像
  • 止利様式と渡来様式
  • 大宝蔵殿に行く道
  • ああ!美しい、百済観音よ
  • 百済観音の由来
  • 玉虫厨子
  • 大宝蔵殿の宝物
  • 夢殿の救世観音像
  • 中宮寺の木造半跏思惟像

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